災害に備えて対策しよう!
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災害は「いつ」「どこで」発生するかわかりません。甚大な被害をもたらした災害も各地で発生しているため、厚生労働省では不測の事態に備えられるように、介護施設に年に2回の避難訓練を義務づけています。ここでは避難訓練の詳しい手順についてまとめているので、この機会におさらいしておきましょう。「単なる恒例行事だから」と適当な気持ちで参加している人もいますが、それでは意味がありません。職員が真剣な気持ちで参加できるような工夫も必要です。
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業種を問わず必ず用意しておきたいのは「水」「主食」「毛布」「電池と非常用電源」「懐中電灯」「衛生用品」「携帯ラジオ」「緊急医療用品」「トイレ」です。介護施設ではそれらに加えて、避難補助具である「おんぶひも」「ベッド・マットレス」「マスク」「特殊食品」も用意しておかなければなりません。避難補助具はいざという時にすぐに使用できるように、避難訓練などで事前に練習しておきましょう。また、食料品には賞味期限があるので期限切れにならないように注意してください。
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備蓄食品や非常食といえば缶詰やレトルトが一般的ですが、介護を受ける人の多くは咀嚼・嚥下機能が低下しているため、それらを補える食品も準備しなければなりません。また、持病を抱えている人には健康状態に合わせて食事を提供する必要があります。減塩、糖質オフ、低カロリー、たんぱく質の多い食品、栄養剤などを利用して栄養が偏らないように気をつけましょう。ただし、栄養バランスがよい食品は味が薄く、そこまで美味しくありません。なるべく味のよいものを優先して提供するようにしてください。
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迅速かつ的確に行動できるように、あらかじめイメージしておきましょう。ここでは災害時に注意しておきたいことをまとめているので参考にしてください。まずは職員と入居者の安否を確認します。事前に顔写真入りの名簿を作成しておくとスムーズに確認できます。その後は安全な場所に集合しますが、ドアや非常口は解放しておきましょう。医療機器が正常に動作しているかも確認してください。防災グッズはすぐに使えるように、電気が点いているうちに素早くまとめましょう。
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介護施設には職員や入居者など多くの人がいますが、人数が多くなれば備蓄品の数も増え、管理が大変になります。しかし、古いものから消費し、新しいものを買い足していくローリングストック法なら備蓄品の「期限切れ」を防ぐことができます。Excelで在庫管理表を作成しておけばより効率よく管理できるでしょう。ローリングストック法を導入するのであれば、先入れ先出しを意識するようにしてください。新しいものは奥に、古いものは手前に配置するとスムーズです。