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災害発生時はどうすればいい?「職員と入居者の安否確認」
まずは安否確認です。緊急時に備えて顔写真入りの名簿を作成し、担当者が漏れなく全員の安否を確認してください。ここで対応が遅れたり、漏れたりすると犠牲者を出すことにもなりかねません。事前に、入念に準備しておきましょう。
「安全な場所に集合する」
全員の無事を確認したら、次はできるだけ安全な場所に入居者を避難させます。停電や地震の揺れでナースコールが機能しない可能性もあるため、情報伝達と避難が漏れなく同時にできるように一か所に集合するようにしましょう。
災害時は避難する途中でケガをしたり、被災した影響で持病が悪化したりなどのリスクも高まります。わずかな変化も見逃さないように、安全を確認すると同時に入居者の状態もよく観察しましょう。
「ドアや非常口の開放」
停電した場合は設備のショートによる火災の可能性もあるので、ドアや非常口などの出口は開けておきましょう。ドアを開けておくと煙で体調を崩したり、逃げ遅れたりすることを防げます。ただし、気温が氷点下になっている時は低体温症になる危険性もあるので、最低限の数の出口を開けておくようにしてください。
「エレベーター内の確認」
施設にエレベーターがある場合は、中に人が閉じ込められていないかも確認しましょう。ほとんどのエレベーターは地震や浸水時は緊急停止するように設計されています。このような場合、外から適切に対処しない限り、中にいる人を救出することはできません。取り残されている人がいないか、忘れずに全戸確認しましょう。
「医療機器の動作確認」
医療機器を使用している施設では各機器が正常に作動しているかを確認してください。介護施設で使用される医療機器の多くは入居者の生死に関わるものではありませんが、使用できない状態が続くと健康を損ねてしまう可能性があります。安全確認と避難経路の確保ができたら、医療機器の動作確認も必ず行いましょう。
「入居者の家族に連絡」
上記の確認ができたら入居者の家族に連絡を取り、無事を知らせます。場合によっては家族が迎えに来ることもあるので対応できるようにしておきましょう。ただし、余震が予想されるなど、無理に迎えに来てもらうよりも施設内に留まって安全を確保したほうがいい場合もあります。家族とよく話し合い、最も安全な方法を取ってください。
「防災グッズの取り出し」
このタイミングで防災グッズをすぐに使えるように取り出しておきましょう。停電になると暗闇の中で作業することになります。電気が点いているうちに素早く備品をまとめておいてください。