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防災備蓄品のリストと活用法介護施設で揃えておくべき備蓄品
入居者の命と健康を守り、BCPの義務化に備えて介護施設ではできることから防災対策を進めていかなければなりません。そのための第一歩といえるのが、備蓄品の準備です。
業種を問わず、最低限備蓄しておきたいのは、「水(1人あたり9リットル)」「主食(1食×3日分=9食分)」「毛布(1人1枚)」「電池と非常用電源」「懐中電灯」「衛生用品」「携帯ラジオ」「緊急医療用品」「トイレ」です。
介護施設では上記に加えて、「おんぶひも」「ベッド・マットレスなどの避難補助具」「マスク」「特殊食品(栄養食品、経口補水液、とろみ食品など)」「簡易ベッド」も用意しておきましょう。非常食といえばクラッカー、乾パン、カップ麺が一般的ですが、嚥下機能が低下して食べるのが困難な人もいます。そのため、長期保存できる特殊食品も準備しておきましょう。
備蓄品の選定基準と保管方法
災害時は寝たきりの人や自力歩行が困難な人は逃げ遅れる可能性があります。また、職員は限られた人数で入居者を避難させなければならないため、避難中に負傷する危険性もあります。入居者の介護度などを考慮しながら、安全かつ迅速に避難できるようにおんぶひもやマットレスなどの避難補助具を選定しなければなりません。
備蓄品はいざという時にすぐに取り出せるような場所に保管しておきましょう。段ボールで保管する場合は中身がすぐにわかるようにラベルを貼っておくと便利です。
普段から使い慣れておく
備蓄品を準備するだけでは不十分です。いざという時にスムーズに活用するために避難訓練などで実際に備蓄品を使用し、使い方を理解しておきましょう。事前に練習しておくと使用する際も戸惑わず、スムーズに開けたり、組み立てたりできます。
期限を点検しておく
使用期限や賞味期限があるものは、非常時に期限切れで使えなくなることがないよう、定期的に点検しましょう。期限が切れたものは自分たちで消費したり、公的機関に寄付したりするなどして新しいものと入れ替えるようにしてください。
スムーズに介護サービスを提供するために
介護施設は入居者の健康と命を預かっています。災害が発生しても継続して介護サービスを提供できるように体制や環境を整えておかなければなりません。そのためには入居者や職員が安全に避難できるBCPの策定が必要不可欠です。不足しているものがないか定期的に点検しながらいざという時に備えておきましょう。